テクノスーパーライナー「飛翔」がシップ・オブ・ザ・イヤー’95を受賞(8.5.15)


 平成8年5月、新形式超高速船テクノスーパーライナー(TSL)の実海域実験船「飛翔(ひしょう)」が、Ship of the Year'95を受賞した。
 本賞は、(社)日本造船学会が技術的・芸術的に優れた船舶及び海洋構造物の建造を促進し、広く一般に海事思想の普及を図るために制定している賞であり、毎年1隻が選定される。今回の「飛翔」の受賞は、7年度の実験航海で、実際にコンテナを積んで高速貨物輸送に成功、将来の高速海上輸送システムの構築の可能性を示したこと、さらに各地に寄港して一般公開を行い、テレビや新聞で大きく取り上げられる等、社会的に大きな関心を呼んだことが、造船、海運及び港湾の将来に夢を拡げ、造船・海事思想の普及に貢献したと評価されたことによる。
 なお、TSLの研究開発は元年度から実施されてきたが、「飛翔」を用いた総合実験により、TSLに係る運航技術、高速海上輸送システムの確立を技術的に実証して、7年間にわたる研究開発を成功裏に終了した。この結果、今後のTSLの事業化に向けて、輸送ニーズに適した様々な仕様・性能を有するTSL実用船の建造が可能となった。