6年6月の運輸技術審議会答申「21世紀に向けての鉄道技術開発のあり方について」の内容に沿って技術開発を行うとともに、8年7月に(財)鉄道総合技術研究所の中に設置された「鉄道技術推進センター」等を活用して、技術開発の推進及び技術の普及を図っている。
超電導磁気浮上式鉄道は、超高速、低公害等の特性を有することから、新しい都市間大量輸送機関として期待されている。9年4月から山梨県に建設された実験線において走行試験が開始されており、11年度までに実用化に向けた技術上の目途を立てることとしている。
安全面、環境面に留意しつつ、利用者の利便性向上に資する鉄道の高速化のための技術開発が進められている。これらの成果を踏まえ、9年3月から山陽新幹線において300km/hの営業運転が開始された。
運輸省では(財)鉄道総合技術研究所の行う高速化に伴う騒音対策等の基礎的、先導的技術開発に対し、補助金による助成措置を講じている。
新幹線と在来線を相互に乗り入れることが可能な電動台車を有する軌間自由可変電車は、新幹線の高速化効果を在来線沿線の地域に均てんすることが可能である。9年度から試験用電車の製作等の試験を行うこととしている。
都市内の公共交通機関として路面電車が見直されており、欧米では高度化(高速、低騒音、低床式の車両の導入等)した路面電車(LRT)の整備が進んでいる。我が国においても、熊本市において、我が国初の低床式車両(2車体1編成)が導入され、9年8月より営業運転が行われている。
運輸省では、低床式車両に関する技術評価を行う等、我が国に適したLRTのあり方について検討を行っている。
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