3 マルチメディアに対応した今後の運輸関連情報システムのあり方に関する検討


 大容量のデータを双方向に通信することが可能になるマルチメディア時代の到来は、運輸分野にも大きな影響を及ぼすものと考えられる(例:テレビ会議・在宅学習等の実現による通勤・通学体系の変化、運輸関連情報の提供に関するニーズの変化)。
 こうしたマルチメディア化の進展の中で、今後、気象・海象情報、交通機関の運行に関する情報、観光情報等の様々な運輸関連情報を、即時にかつ自由に、映像、音声等を組み合わせて双方向に伝達することのできる全国的なネットワークが求められてくるものと考えられる。
 このような動向を踏まえ、7年度より、マルチメディアに対応した今後の運輸関連情報システムのあり方について調査を行っている。
 8年度は、ニーズ調査等を通して、「複合ナビゲーションサービス」(道路交通情報だけでなく、公共交通機関の利用も含めた最適経路情報等も併せて活用できるサービス)、「チケットレスサービス」(各種チケット類を電子化し、インターネット等を用いて自宅のパソコン等で電子的に発券するサービス)、「人に優しい支援」(駅などでPHS(簡易型携帯電話)等を活用して移動制約者に対し自動案内を行うサービス)等、今後の運輸分野に望まれるマルチメディアを活用した新たなサービス案について、その実現形態、導入課題等について検討した。
 今後は、これらのサービス案を統合した総合的なネットワーク構築の可能性等を検討するとともに、これらの共通課題である運輸関連情報(ダイヤ・運行情報等)の流通・公開形態の標準化について、インターネットを用いて試行実験を行う予定である。


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