5 運輸行政の情報化の推進


 行政の情報化は、行政内部のコミュニケーションの円滑化、情報の効率的共有化による政策決定の迅速化等の行政運営の質的向上と、国民への情報提供の高度化、行政手続の効率化等の行政サービスの向上を図り、国民の立場に立った効率的・効果的な行政の実現につなぐものである。このため、政府の基本計画等を踏まえ、7年度を初年度とする五カ年計画として「運輸省行政情報化推進計画」を策定し、運輸行政の情報化を総合的な観点から効率的かつ計画的に推進している。

(1) 情報ネットワークシステムの整備

 情報化推進のための基盤整備として、8年2月に、運輸省本省LAN(Local Area Network)を構築して以来、地方運輸局、支局と着実にネットワーク化を進めてきた。9年10月には、海上保安庁LANとの接続を開始するとともに、10年2月からは港湾建設局、地方航空局との接続を開始する予定であり、本省と外局、地方局とを結ぶ運輸省WAN(Wide Area Network)の整備を行うこととしている。
 さらに、9年1月から運用開始した全省庁間における電子情報連絡網である霞が関WANを活用して、円滑な情報交換を行うとともに、各省庁において整備が進められている国会関係事務支援システム等の利用を図ることに取組んでいる。
 また、8年5月に開設した運輸省ホームページの提供内容の充実、検索サービスの導入により、広く国民一般に対し、運輸省に関する情報のより一層の迅速かつ広範な提供が可能となった。
 省内においては、業務支援ソフトウェアや共通システムを整備し、事務の効率化、ペーパーレス化を図るなど、行政事務の効率化を推進している。

(2) 運輸省関係行政手続の電子化・ペーパーレス化

 国民の負担軽減等の観点から、行政改革プログラム(8年12月)、申請負担軽減対策(9年2月)等累次の閣議決定等において、申請等の簡素化、電子化・ペーパーレス化を強力に推進することとされている。
 これに伴い、運輸行政に係る申請、届出、報告等の手続についても、対面審査を要さないものを中心に電子媒体による提出を認めるとともに、オンライン化について検討を進めるなど、より一層の行政サービスの高度化を図っている。


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