3 鉄道輸送の安全性・安定性の確保


 我が国における鉄軌道運転事故は、安全対策を着実に実施してきた結果、列車の高速化・高密度化が進むなかでも、長期的に減少する傾向にある〔2−5−6図〕。しかしながら、8年度においても、なお、360人の死亡者を生じており、また、列車の高速化等に伴い一度事故が発生すると多数の死傷者を生じる恐れがあること等から、運輸省は以下の諸施策を講じている。

(1) 運転事故等の防止

 運転事故等を防止するため、1.鉄道係員の教育、訓練等の充実、2.動力車操縦者運転免許制度による運転士の資質の向上、3.障害者、高齢者等の移動制約者の安全に配慮した施設及び車両の整備、4.災害防止のための線路防護施設の整備、5.高速化・高密度化に対応したATS、列車無線等の整備、6.車両故障防止のため、老朽車両の更新、新しい検査方法の導入等の対策を引き続き講じている。

(2) 踏切事故の防止

 踏切事故を防止するため、踏切道改良促進法及び踏切事故防止総合対策(交通対策本部決定)に基づき、引き続き1.立体交差化、2.踏切道の構造改良、3.踏切保安設備の整備、4.踏切道の統廃合を推し進めるとともに、その円滑な推進を図るため、踏切保安設備整備費補助、税制上の優遇措置等を実施している。

(3) 事故の原因究明と再発防止

 運転事故等が発生した際には、鉄軌道事業者に対して、適切かつ迅速に原因究明を行うよう指導している。また、必要な場合には、運輸省は自ら原因究明にあたるとともに、事故の背後要因解明のため特別保安監査を実施している。これらの調査結果については、行政施策へ反映するとともに、情報を鉄軌道事業者等に提供し同種事故の再発防止に活用している。


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