以上のとおり、現在、交通運輸行政をめぐる経済社会情勢は大きく変化しており、また、組織体制も大きな改革を迫られており、交通運輸行政は重大な変革点にある。交通運輸は、国民生活上あるいは社会経済活動上の根本的な基盤であるため、交通運輸行政は、こうした変化を踏まえて、その課題に対して、総合的な交通運輸政策の展開や整合的・効率的な交通インフラの整備という視点に立って、適切に対応していかなければならない。
本節では、こうした交通運輸政策の新たな展開に向けて必要となる取り組みについて、市場原理の十分な活用のための環境整備、及び市場原理では克服できない分野における交通運輸行政の役割という観点から概括する。
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