1 我が国における交通運輸分野からの二酸化炭素の排出量の現状


 我が国の交通運輸分野におけるCO2排出量が全体に占める割合は平成7年において約20.4%となっている。また、近年の交通運輸分野における排出量は、民生(家庭)分野と並んで増加傾向にあり、7年度の排出量は2年度に比べて16%の増加を示している〔1−2−8図〕。
 このように、交通運輸分野における排出量の増加は、我が国全体の排出量増加の主要因の1つとなっているが、その輸送機関別の内訳については、自動車からの排出がほぼ9割を占めている〔1−2−9図〕。したがって、我が国の交通運輸分野におけるCO2排出の削減にあたっては、特に自動車からのCO2の排出をハード面(自動車単体対策)及びソフト面(公共交通機関への誘導、モーダルシフトの推進等)の両面から抑制する対策を講じることが最も重要である。以下、本節では、自動車からのCO2排出の増加の原因及びその背景をみてみることとする。


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