4 最近の輸送動向


(1) 国内旅客輸送の動向(10年4月〜7月の実績)

(JR、民鉄はともに減少)

 JR6社合計の10年4月〜7月の輸送人員は、対前年度同期比(以下同じ。)0.4%減となった。そのうち定期旅客は0.9%減、定期外旅客は0.6%増となっている。
 民鉄の輸送人員は0.5%減となった。そのうち定期旅客は1.9%減、定期外旅客は1.7%増となっている。

(東京のバス、タクシーも減少)

 東京のバスは4.2%減、タクシーは2.4%減と減少が続いている。

(航空は増加傾向が続く)

 航空は1.5%増と好調に推移している〔2−1−22表〕。

(2) 国内貨物輸送の動向(10年4月〜7月の実績)

(JR(貨物会社)はコンテナ、車扱ともに減少)

 鉄道による貨物輸送のうち、コンテナは、前年の大きな増加要因であった建設残土の輸送需要が一段落したことなどを受け5.1%の減少となった。また、車扱も、セメント、石灰石の大幅減をはじめ、全ての品目において減少基調で推移しており、19.7%の減少となったため、鉄道全体で12.7%の大幅な減少となった。

(特別積合せトラックは低調に推移)

 特別積合せトラックは、国内景気の回復の遅れとそれに伴う個人消費の冷え込みなどにより、5.2%減となっている。

(内航海運は大幅減少)

 内航海運は、セメント、石油製品、原油など大宗貨物の減少に歯止めがかからず、貨物船は9.0%減、油送船は2.1%減となり、内航海運全体では5.9%減となっている。

(航空も減少)

 航空は、これまで好調であった電子部品、航空宅配貨物などの荷動きが悪く、1.1%減となっている〔2−1−23表〕。

(3) 国際輸送の動向(10年1月〜7月の実績)

(出国日本人数、訪日外客数ともに減少)

 出国日本人数は、円安や景気の先行きに対する不安感からマイナスに転じ7.7%減、訪日外客数も深刻な不況の影響で韓国からの訪日客が減少し続けていることなどから3.9%減となった。

(外航海運貨物は好調に推移)

 我が国企業による外航海運貨物(10年1〜6月の実績)は、輸出が7.2%増、輸入が5.2%増、三国間が1.7%減となっており、全体では3.8%増となっている。
(国際航空貨物は前年の反動で減少へ)

 国際航空貨物は、好調であった9年度前半の反動もあり、輸出入計で1.4%減と減少に転じている〔2−1−24表〕。


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