(1) 我が国の鉄道車両工業の現状
国内需要は、昭和62年度以降増備及び老朽車両の取換等の車両の新造により増加したが、平成3年度以降これらの需要が一段落したことにより低迷傾向にある。一方、輸出は欧州の車両産業界の積極的な売り込み等により厳しい状況が続いている。このため、今後とも大幅な需要増加は見込まれない状況にある。
(2) 鉄道車両工業の課題
今後、我が国の鉄道においては、利用者のニーズに応えるための高速化、安全性、快適性の向上等に加えて省エネルギーや低騒音といった社会的要求を満たす車両の開発・提供が求められている。
また、我が国の鉄道車両工業を発展させていくためには、鉄道車両等の製造事業者と鉄道事業者が、互いに協力して技術開発を推進するとともに、業界として海外の市場や車両産業界の動向も視野に入れ、鉄道車両の共同開発及び標準化並びにコスト低減等について積極的に取り組む体制を整備していくことが強く求められている。
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