3 船員の労働時間の短縮と船員災害防止対策の推進


(1) 船員の労働時間の短縮

 船員の豊かでゆとりのある生活の実現を図るとともに、魅力ある職場づくりを進め、若年船員を中心とした労働力を確保するため、船員の良好な労働条件の確保と労働環境の改善が求められている。特に、労働時間の短縮については、猶予措置の対象であった総トン数700トン未満の内航船についても9年4月1日から週40時間労働制に移行し、現在、行政窓口及び船員労務官による指導・啓蒙を通じてその定着に努めている。

(2) 船員災害防止対策の推進

 船員の災害発生率は、昭和42年の第1次船員災害防止基本計画策定当時に比べて半減し、引き続き減少傾向にあるが、陸上産業と比較して船員の死亡災害発生率は約6倍と依然高く、また船員の高齢化、外国人船員との混乗化といった労働環境の変化により安全衛生面への悪影響が懸念されている。このため、第7次船員災害防止基本計画(10年度〜14年度)及び平成10年度船員災害防止実施計画においては、死傷災害防止対策、生活習慣病を中心とした疾病予防対策及び健康増進対策、混乗外国人船員に係る安全衛生対策等の推進を図っている。

(3) 適正な乗組定員の確保

 法定労働時間の遵守と航海の安全を確保するために、船員労務官による監査等を通じて、船舶の適正な乗組定員の確保に努めている。しかし、内航海運においては景況の悪化の中で、船員の過重労働といった実態が見受けられ、また、過少員数で運航する内航小型船の海難事故も発生していることなどから、特に、総トン数200トン未満の船舶について、甲板部の当直者が十分な休息を取れるだけの乗組員数を配乗するよう指導を行っている。また、航海当直基準を見直し、航海当直の担当者に対し24時間につき最低10時間の休息時間を確保することなどとしたほか、内航船の総トン数等に応じた標準的な乗組定員(モデル定員)を官、公、労、使間における検討を踏まえ定めたところである。


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