第2節 交通運輸への活用


1 都市交通と情報化

 都市部における輸送需要に応えるためには、インフラの増設・拡張に代わる手段として、情報通信技術を活用した輸送効率の向上による交通容量の拡大や既存インフラの最大有効活用が、極めて有力な政策手段となってきており、安全性や利便性の向上、事業経営の効率化、環境問題や高齢化問題への対応等に当たっても、情報通信技術の活用は重要な意義を有するものである。
 このため、従来より各運輸事業者によって以下のような取り組みが進められてきており、運輸省としてもその推進を図ってきている。

2 ITSについて

 高度道路交通システム(ITS:Intelligent Transport Systems)は、最先端の情報通信技術等を活用して、人と道路と車両とを一体化し、安全で快適な、環境にも優しい交通システムの構築をめざすものであり、都市交通の円滑化にも資するものとして大いに期待されている。
 運輸省においては、現在、以下のプロジェクトに取り組んでいる。


3 今後の取り組み

 利便性の向上、安全対策、環境対策といった観点から都市交通の情報化を促進して行く上では、これまで輸送機関毎に別々に行われてきた施策を有機的に組み合わせるとともに、人の流れや物の流れに着目した、利用者の視点、インターモーダルな視点から、ドア・ツー・ドアで隙間のない良質なサービスが提供できるような仕組みを構築していく必要があり、運輸省では以下のような施策に取り組んでいくこととしている。


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