2 自動車道事業


(1)自動車道事業の現状

  自動車道事業は,自動車道を建設管理し,通常有償で道路通行サービスを提供するものであるが,昭知35年からの事業者数および延長キロの推移は 〔I−(II)−43表〕のとおり,それぞれ約2倍の伸びを示している。
  38年度の通行車輛台数を車種別に分析すると 〔I−(II)−44図〕のとおり乗合バス10.8%,貸切バス10.5%,乗用車62.8%,貨物車8.7%,その他7.2%となつており,これをわが国の保有台数車種別構成比および名神高速道路車種別通行台数構成比と比較すると,バスおよび乗用車の占める割合が多く,一般自動車道は観光道路としての比重がかなり高いことがわかる。

(2) 経営内容

  自動車道事業者のほとんどが他の事業を兼営しているが,その全事業営業収入に占める自動車道事業営業収入の割合は12社平均37%であり,兼業事業は地方鉄軌道業,旅客自動車運送事業,不動産事業,観光業等が主なものである。
  自動車道事業営業収支率(営業収入/営業費用)の平均は,130.4%となつており,自動車道事業は比較的収益性の高い事業と言えよう。また,わが国においても自動車による観光旅行が普遍化してきたこともあり,将来性の豊かな事業といえよう。


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