(1) 普通倉庫
昭和38年度における保管需要は著しいものがあり,年度末残高は785万9000トン(6056億円),年間入庫高は4752万4000トン(4兆2375億円)であつた。昭和37年度末の保管残高が666万トンで前年度末の6.3%減となつているのに比較して,38年度末の保管残高の増加は著しいものということができよう。
保管貨物の品目別構成をみると, 〔II−(III)−29表〕に示すように,ここ数年間の傾向として米麦等の主食その他の食料品の比重が低下している反面,鉄金属類,化学製品等の重化学工業関係の貨物が増加しており,また,繊維品,家庭電気製品等の消費財の進出も著しいものがある。このような傾向は,倉庫業者が保管料収入の高い貨物を選択する傾向にあることも一因ではあるが,一面わが国の経済の高度化および国民生活の向上を反映するものであり,また消費物資の流通過程において倉庫が大きな役割を果しつつあることを物語るものといえる。
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