2 船舶の自動化
海運業における高い採算性の追求と最近の乗組員不足の傾向は,船舶の自動化を強く要請するに至り,自動化の研究開発が活発に行なわれるようになった。この結果37年12月には自動化第一船である16次計画造船“金華山丸"がしゅん工し,世界各国に多大の反響をまきおこした。その後,17次および18次計画造船においても,ほとんどすベての船舶が機関室内にコントロール室を設け,主機の遠隔制御を行ない,うち数隻は船橋操舵室から主機の遠隔操作を行なっているなど,機関部を中心とした自動化,合理化を採用している。これにより乗組員定員は在来船に比し,10〜15名の減(船内労務の合理化による減少を含む。)となっている。このような大型自動化船は現益約50隻にも及んでいる。
さらに38年末には自動化設備を大幅に採用した“みししっぴ丸"がしゆん工したが,これは1万純トン級の定期貨物船をわずか28名で運航できるという画期的な自動化船であり,世界の注目を集めている。
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