2 大きい地域格差


  まず,地域問題の一つ,地域間格差については 〔1−6−6図〕に示されたように,第2次,第3次産業の比重の高い大都市地域の属する地域と,主として第1次産業に依存している地域との一人当り所得の差は非常に大きく,昭和37年には,たとえば,最高の東京都が30万2,978円に対し,最低の鹿児島県は9万4,280円にしかすぎない。そしてこの所得格差は人口移動圧力となつて現われ,近年の大規模な都市集中化の要因となつている。このような地域住民の所得向上を図り,消費,教育,生活環境などを高度化し,福祉を増進することは,社会開発の最も重要な役割の一つであろう。


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