4 経済性の増進


  輸送活動における経済性の増進は,施設の近代化,輸送方式および体制の合理化等の関連において初めてその効果が発揮される。
  まず,施設の近代化という立場から,同じ石炭輸送で専用船や自動化専用船としたための効果についてみると, 〔2−2−9表〕のごとく一般船を100として指数であらわせば,1航海当りの総経費では専用船80,自動化専用船で77となり,1トン当りの輸送コストはそれにつれて減少している。つぎに,輸送方式および体制の合理化による経済的効果の例として一貫パレチゼーションを行なつた場合と従来の方法を比較してみると 〔2−2−10表〕で示すように,印刷紙では鉄道運賃や通運料金は数パーセントしか節減できないが,荷造包装費は93%もの節減可能となり,物資流通費の合計で48%減少させることができる。耐火レンガの場合も荷造包装費で従来よりも70%も減ずることができ,合計の物資流通経費で33%の節減となつている。コンテナーによる輸送の場合,医薬品を例にとれば 〔2−2−11表〕のように,従来の小口混載の輸送方法と比べて荷造包装費で20%,運賃や集配料では34%,合計した物資流通経費で28%節減できる。


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