ロ コンテナ輸送方式


  昭和34年11月,5トン積大型コンテナ330個,専用貨車(チキ5,000型)55両をもつて汐留・梅田間にコンテナ輸送を本格的に実施した。以降コンテナ輸送は鉄道と自動車の結合による戸口から戸口までの一貫輸送,特急,急行貨物列車による速達と到着日時の明確化,積卸荷役の機械化,荷造包装の簡易化等を中心とした輸送の近代化,合理化による流通経費低減のメリットが荷主にアピールしたこと,年々輸送網の拡大等,輸送体制の改善をはかつたことによつて 〔I−(I)−27表〕に示すとおり飛躍的な発展を遂げた。

  このようなコンテナ輸送は,国鉄貨物輸送の近代化の主役とし,今後大きな発展が期待されるが,今後の問題として,コンテナ,コンテナ台車の増備をはかり,全国主要都市のみならず,地方中都市にまでコンテナ輸送網を拡大強化していくことが望ましい。
  また,現在の国鉄コンテナのほとんどが,一般雑貨用の5トンコンテナであるが,今後貨物輸送需要の高度化,多様化に即応した特殊コンテナを開発し増備をはかるとともに,取引単位に適応した小型コンテナの開発についても検討すべきであろう。その他の問題として,今後コンテナ輸送体制に即応した集配の速達体制を計るとともに鉄道と通運の作業を一元的に管理し,荷主に対するサービスを一元化するためコンテナセンターの増備も早急に検討する必要がある。


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