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4 労働問題
国鉄における労働問題としては,保安対策,適正要員,時間短縮,労働条件,給与改善等が列挙されるが,このうち特に重要と思われる適正要員の確保と給与制度改善の問題にしぼつて述べよう。
国鉄は終戦後,外地鉄道従業員や復員者を吸収し63万人に膨張したが24年6月公共企業体への移行に際し人員整理を行ない26年以降ほぼ45万人を維持してきいる。
一方国鉄では年間退職者約1万2,000人の補充を高校卒業者を主体とする新規学卒者の採用に依存しているが,新規学卒者の応募率は36年度以降かろうじて平均2倍強を維持しているものの,現下の一般労働市場における若年労働力不足の影響から,すでに大都市所在の鉄道管理局においては従来の要員需給方針を是正し,広域採用方式を強化せざるをえなくなつている。また年令構成の老令化による退職者は増加の一途をたどり昭和58年度には年間約3万人に達するものと推定され,輸送力増強に伴う要員増加をも併せて考慮すると,採用必要人員は増加する一方であり,新規採用所要人員の確保については周到な配慮が必要となろう。
国鉄の人件費は 〔I−(I)−33表〕に示すように年々増加しており,物件費との割合をみても直接費の5割を超える状態であり,国鉄経営を圧迫する要因となつている。
国鉄の給与制度は職階制により一部職務給的性格をとり入れているが,全般的には年功序列を主体としたものとなつている。従つて最近のように労働力不足が問題となつているときには初任給を引き上げて労働力の確保を図らざるを得ないのであるが,これが職員全体の賃金引上げを招来し,ひいては財政ひつ迫の原因となつている。しかし輸送の安全と正確を期するためには良質の労働力の確保が必要であり,その需給面での円滑を期するために職務給制度を採用し,職務に応じた賃金体系を確立することが望まれている。
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