3 船舶の整備


  国内旅客船の船令構成は 〔II−(I)−22表〕のとおりで,戦前に建造された船令25年以上の老朽船や,戦後間もなく建造された船令年15以上の低性能船が大きな役割をしめている。

  これらの船舶の代替建造は,旅客航路事業者が資金調達能力に乏しいため困難で,そのため昭和34年度から特定船舶整備公団との共有方式により,国の財政資金を投入して推進している。このほか,中小企業金融公庫その他の融資により行なわれているものも少数ある。しかしながら,困窮した零細事業者の場合には,公団のような有利な共有条件(分担比率公団70%,利率年7%,償還期間鋼船18年,木船10年)でも,それを利用することが困難な実情にある。昭和38年9月からは,船令25年以上の旅客船に対する船舶検査が強化されたので,これに対応して,昭和39年度の公団の旅客船建改造費は9億円に増額されたが,零細事業者の多くは,上述のように,これに応募することができず,姑息的な補修によつてようやく船舶検査に合格している実情である。
  特定船舶整備公団が昭和34年に発足して以来,昭和39年度までに建造した旅客船は, 〔II−(I)−23表〕にみるように178隻,2万5,815総トンに達し,国内旅客船の整備に大きな役割を果してきたのであるが,こうした実情からして,共有条件の緩和の必要性が叫ばれている。


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