1 外国人旅客の来訪滞在状況


  昭和39年の来訪外客数は, 〔IV−6表〕のとおり,前年の16%増の35万3,000人であつた。来訪外客を入国目的別に見ると,観光客18万2,000人,商用客2万8,300人,その他客7万4,200人,一時上陸客6万8,300人であり,前年にくらべて,それぞれ15%,14%,31%,4%増加した。増加の著しい,その他客のうちには,IDカードによる入国者(オリンピック東京大会に参加の選手,役職員,報道員等)9,200人が含まれている。

  外客の来訪時期についてみると 〔IV−7図〕にみられるように,3月下旬から11月上旬にかけて長期にわたつてシーズンが続き,4月と10月がピークになつている。12月から2月にかけての冬期にはボトムがある。このような季節変動は,観光客において特に著しい。これは,旅行関係施設の効率的な利用を阻害し,ホテル業,通訳案内業,旅行あつ旋業等の活動の季節的変動を激しくするものであり,ひいてはこれらの利用料金の割高を招く等の弊害を生じるので,適切なオフ・シーズン対策が講じられなければならない。
  39年の来訪外客数は,オリンピック東京大会をあてこんだ当初の見込を相当に下回つたが,これは一つは大会時の観光客が予想外に伸びなかつたことによるが,また,オリンピック大会による混雑を予想して,この観光シーズンにおける訪日を見合せた外客が少なくなかつたものと思われる。

  昭和39年の来訪外客を国籍地域制に見ると,北アメリカ49.4%,アジア24.2%,ヨーロッパ18.0%,太洋州6.3%,南アメリカ1.1%,アフリカ1.0%である。
   〔IV−8表〕は最近数年間の主要国籍別来訪客数の推移を掲げたものである。アメリカ人はこの数年,来訪外客のほほ50%を占めてきたが,39年には,45.9%に低下したことが注目される。

   〔IV−9表〕に,上陸地点別入国外客数を掲げた。昭和29年に空港からの入国外客が,海港からの入国外客を上回つて以来,入国外客数中空港からの入国外客の占める割合は年々高まつてきている。39年には,76%に達し,また,羽田は全体の66%を占めた。海港からの入国外客は,入国外客中に占める割合は年々低下してきているが,その絶対数においては,なお増加を続けている。

  外国人旅客の国内の地域別滞在状況を 〔IV−10表〕によつて見ると,39年には外客宿泊延人員総計中東京都の占める割合は55.8%に達している。政治,経済,外交の中心地であるとともに,いわゆるわが国の都市観光の中心である東京に滞在する外客が多いことがわかる。次いで,東京に隣接し湘南,箱根の観光地を持つ神奈川に宿泊する外客が多い。日本の代表的な観光地として知られる京都が第3位にある。

  次に,来訪外客の滞在日数を見ると 〔IV−11表〕に示されるように滞在期間180日以内の者に限れば,観光客,商用その他客,一時上陸客ともにこの数年大きな変動はない。


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