1 わが国の国際観光活動


  ここ数年来(昭和36年〜39年)世界の観光旅行者数およびその消費額は年平均14%および12%程度増加しており,さらに40年においては,国際旅行者数はやや伸び率が鈍ったが6.8%増の1億1,770万人,観光消費額は12.7%増の115億ドルになった。一方40年までの同期問において,わが国への来訪外客数およびその消費額は,それぞれ年平均11%および13%増加している。
  40年にわが国を訪れた来訪外客数36万6,650人を入国目的別にみると 〔1−2−11表〕に示すとおりで,滞在客はほぼ30万人,一時上陸客は約7万人であり,前年と比較すると,それぞれ5%増および1%減となっている。これを39年の対前年比と比較すると伸び率がいずれも減少しており,とくにその他客の絶対数が減少しているのは,39年の来訪外客がオリンピック東京大会の開催に伴い一時的に増加したためである。

  次に上陸地点別に入国外客を分類すると,40年においては空港が81%を占め,そのうちの87%が東京国際空港を利用している。
  さらに,わが国に来訪した外客を地域別にみると,40年では北アメリカ54%,アジア23%,ヨーロッパ16%,大洋洲6%であり,北アメリカからの来訪客が依然として圧倒的に多く,その割合も39年に比して増加している。41年5月に実施された太平洋航空運賃の引下げにより,北アメリカからのより一層の増加が期待される。


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