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3 油送船
40年度中に190万重量トンにのぼる大量の油送船が竣工した結果,41年3月末における5,000重量トン以上の油送船船腹は147隻721万重量トンに達し,前年3月末に比べ33%と大幅な増加を示した。
40年における油送船物資の輸入量は8.912万トンで前年に比べ18%の増加であつたのに対し,邦船輸送量は4,466万トンで前年に比べ22%増と輸入量の伸びを上回わる増加を示したため,邦船積取比率は前年の48.4%から50.1%に向上した。また,40年の三国間輸送量は,年末に行なわれた海運争議を回避するため,かなりの船舶が三国間に転配されたこともあつて220万トンと前年の3.5倍に増加したほか,油送船の定期用船形式による三国間進出が活発になつており,41年3月末現在,外国石油会社または外国船会社に定期用船されて三国間輸送に進出している油送船は29隻42万重量トンに達している。
船型の大型化は,引続き進んでおり,20万重量トンの巨大船時代となりつつあるが,このような大型化の傾向は輸送コストの低減によつて原油価格(CIF)の低下を図ろうとする荷主の強い要請によるものである。
石油輸入運賃の低位安定は石油産業界のみならず国民経済全般にわたつて大きな利益をもたらすものと考えられるが,その反面巨額の投資を要する巨大船の建造は事業経営上危険度が高いので,これにどう対処するかが問題である。油送船の安全な運航を図るという面からは,石油工場設備,港湾施設の整備のほか,航路規制,救助体制および事故の被害拡大防止の体制たどの問題についても早急に適切な対策が実施される必要がある。また,急速な大型化の進展は現有中小型油送船の不経済化を早めるので,この対策も必要となつてくる。
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