3　化学肥料

　　化学肥料の生産量は35年度対比で窒素肥料31%増,リン酸肥料16%増,カリ肥料輸入量3.5%減となつているが,これに対する国内需要の伸びは,わが国農業の動向を反映して鈍い。地域別需要量では東北地方,北陸地方,関東地方および九州地方が大きなシエアを占めている。これに対して工場は全国各地に散在し,各種肥料の生産を行なつているが,近年流通機構として商人系(商社系統)扱いに対して農協系(農業協同組合系統)扱いの比率の上野,工場の新設,消費地隣接工場への指図配分等によつて域間交錯輸送を是正する方向に向かいつつある。
　　輸送量は 〔２−２−１２図〕に示すように35年度対比で2%減となつている。地域別には主要農業生産地である東日本が伸びたのに対し,その他の地域では阪神を除いて減少した。輸送機関別シエアは域内輸送では変化がないが,域間輸送では内航海運のみが輸送量も増え,シエアも微増した。