1 紙・パルプ生産と文化のバロメーターといわれる紙の消費量は消費生活の高度化に応じて伸びつつある。パルプの生産量は35年度対比で42%増となつている。地域別には北海道の伸びが大きく,全国生産量の約1/3を占めるにいたつた。これは豊富な資源を有する北海道へ大規模工場が進出したためである。また紙の生産量は63%増となつており,地域別にはパルプ同様北海道の伸びが大きい。 輸送量についてみると 〔2−2−13図〕に示すように35年度対比で約46%増となつている。他の品目と比べて比較的域内流動率が低く,35年度対比で域内輸送が9%増であるのに対して域間輸送は74%増となつている。これは東京,大阪等主要消費地での消費量が増加したのに対して全国各地からの供給がいつそう促されたものと考えられる。 輸送機関別では域内輸送は自動車が圧倒的に多く,94%を占めているが,域間輸送では鉄道が過半数を占めている。パルプは輸送量の80%が計画的輸送物資として鉄道によつており,紙は種類によつて異なるが,新聞紙等は内航海運,鉄道が半々の状態である。現在流通近代化の方向としてメーカー間の系列化による販売協定等によつて交錯輸送を避けることが検討されている。
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