2 結合輸送


  鉄道と他の輸送機関,特に道路輸送機関と有機的に結合し,積卸作業,荷造包装などの合理化を促進し,戸口から戸口までの流通の全過程を一貫したサービスを図る輸送方式として,国鉄では,コンテナ輸送,パレット輸送を行なつている。

(1) コンテナ輸送

  貨物輸送近代化の有力な手段として数年来コンテナ輸送の普及に努力した結果,需要は急速に伸びており, 〔I−(I)−20表〕で示すとおり41年度においては,輸送実績は263万トンで,これは開業当初の35年度に比較すると10.3倍に達している。コンテナの種類も一般コンテナから冷蔵,タンク,ホッパコンテナと多種類にわたり,保有個数も約10,000個と大幅に増備され,取扱駅も103駅に増す一方,東海道,山陽地区に最高時速100キロの高速特急コンテナ列車を新設した。

(2) パレット輸送

  パレット輸送については,最近流通経費節減のため,一貫パレッチゼーションの気運が高まつてきており,国鉄では,紙・パルプ,化学薬品,耐火レンガ等を中心に専用貨車による専用運用を行なつており,41年度は,143万トンを輸送したと推定される。なお,パレット貨車も40年度の2,406両から3,116両と増備された。

(3) 新輸送方式の技術的検討

  結合輸送の範囲拡大を図るため,カンガルー輸送方式によるセミトレーラ輸送車1両,フレキシバン専用貨車1両,同コンテナ1個を42年3月に試作し,42年度において輸送方法に関する技術的な検討を行なうこととなつている。また42年度において海上コンテナ輸送の技術的検討を行なうため,海上コンテナ車4両を試作する予定である。


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