4 スェーデン
スェーデンは欧州では賃金水準の高い国であるが,スェーデン造船業は合理化によりこれを吸収し,過去10年にわたり着実に伸長を続け,1965年には,日本についで世界第2位の建造量を記録している。手持工事量も現在約2年分以上を有し,英国,西ドイツ等を抜いている。
従来スェーデン政府は,造船所の延払い債権の肩代り保証や,造船所株式の保有等の形で,造船業の援助を行なつてきたが,本年5月造船業界の要望に基づき,造船助成問題を中心として造船業のあり方を検討するため,官民合同の作業グループを設立することとなり,造船助成,特に政府の利子補給の具体化に踏み出した。
また大型施設建設の面でも意欲的で現在コッカムズ造船所では最新設備を有する30万重量トンクラスの建造施設を建設中であり,1968年7月に完工の予定である。
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