2 特別給与の動き


 (1) 外航船の特別給与は,41年の1カ月平均9,027円から42年1カ月平均は9,876円と9.4%上昇した(41年の上昇率は45.4%)。この上昇率が定期給与の上昇率を上廻つたのは,外航2団体の特別給与支給率が42年には最低3.7ヵ月分,最高5.4ヵ月分と前年に比べ平均0.1カ月ないし0.2カ月分引き上げられたことによる。
 (2) 内航鋼船の特別給与は,41年1ヵ月平均4,092円から42年1ヵ月平均は5,676円と38.8%上昇した(41年の上昇率は35.3%)。
  また,支給率も,組織船員についてみると42年には最低3.35ヵ月分,最高4.15ヵ月分となり,平均的にみて前年に比べ約0.15ヵ月分の増加となった。
  機帆船の特別給与は,41年の1ヵ月平均3,434円から42年1ヵ月平均は4,680円と36.0%上昇している(41年1ヵ月平均の伸び率は54.9%)。
 (3) 水産業は歩合給を中心とした賃金体系であり,歩合給の中には出来高払対価,時間外労働対価その他利益配分も加わつているため,特に夏期,年末に手当を支給する例は,少ない。
  41年1ヵ月平均の特別給与を,定期給与をみた業種についてみると,特別給与額は,トロールの3,680円を除けば,その他まき網の546円から以西曳網の1,936円ときわめて少ない。なお,水産業では固定給制をとるものにも特別給与の支給例はほとんどない。


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