2 ローカル線


  札幌,東京,大阪,福岡の各都市間を結ぶ幹線以外の路線をローカル線といい,約11Oの路線により全国的な路線網がしかれている。
  ローカル線を運営する企業は,長崎航空(株)が昭和42年12月より定期路線の運営を廃止したため,現在では全日本空輸(株),日本国内航空(株)および東亜航空(株)の3社となつている。なお,長崎航空(株)が廃止した定期路線3路線のうち,福岡-壱岐および大村-福江の2路線は全日本空輸(株)が引き続いて運営している。
  年々発展の一路をたどつてきたローカル線は,42年度においては,新たな空港(鳥取,南紀白浜)の完成に伴い東京-鳥取,鳥取-米子,東京-南紀白浜の各路線が開設された。
  このほか,金沢-札幌,徳島-鹿児島,札幌-八戸,函館-秋田の各路線も開設され,路線網は前年度に比べいつそう充実した。
  このような路線網の拡充に伴つて利用客も増加し,42年度における旅客輸送実績は, 〔III−12表〕表のとおり旅客数313万人,旅客人キロ14億1,848万人キロとそれぞれ前年度比26%,28%の増加となつた。また,座席利用率は68.7%で幹線と同じく前年度より約10%の向上を示している。
  しかし,ローカル線旅客数の総旅客数に占める割合では,これまで年々増加傾向にあつたのに対し,42年度は前述のとおり幹線旅客数の大幅な増加により48%と前年度の51%に比べ3%の低下となつている。


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