2 地震予知研究計画の現状
地震の予知を実現するためには,科学的に地震の発生に関連があると考えられる多くの地球物理学的現象について,総合的に観測を行ない,これらを基礎資料として研究を推進する必要がある。
地震災害の多いわが国にとつて,地震予知の研究を推進し,その実用化を図ることは,重要な問題である。したがつて,関係各省庁は昭和40年度から測地学審議会の建議に基づき,相協力して地震予知研究計画の線にそつて着実に実施に移しつつあつたが,最近の地震の頻発が人心に大きな不安を与えている状況にかんがみ,いつそう強力にこれを推進する必要性が痛感されるようになつた。
このため,本目的の達成に必要な研究施設の整備,地震予知研究の基礎となる資料を与える関係諸機関の地球物理学的観測業務の強化拡充等に,さらに努力が傾注されることになつた。
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