2 財務状況


(1)資産と資本の構成

  43年度における総資産に占める固定資産の割合を業種別にみると 〔1−4−5表〕のとおり,全産業平均に比べ運輸業は極めて高い。特に鉄道や外航海運は80〜90%と,全産業平均の2倍近い値を示している。つぎに総資本に占める固定負債の割合をみると,運輸業はその設備資金の多くを長期借入金に依存している関係で,全産業平均の28%に対し,外航海運69%,国鉄62%等と一般に高率になつている。

(2) 固定比率と流動比率

  43年度における運輸事業の固定比率を業種別にみると 〔1−4−6表〕のとおりで,倉庫業を除く各業種とも全産業平均を大幅に上回つている。特に海運業は船舶に対する設備投資を他人資本に依存してきたため,外航579%,内航806%と,きわ立つて高い率を示している。
  つぎに歪業の支払能力を判定する指標の一つである流動比率をみると,外航海運,航空などは前年に比べて改善されているが,国鉄,私鉄,ハイヤー・タクシーなどは比率が低下している。


表紙へ戻る 目次へ戻る 前へ戻る