2 山陽新幹線
山陽本線の輸送力の行き詰りを抜本的に解決するため,東海道新幹線の延伸として,山陽新幹線の建設を行なつている。
山陽新幹線は,新大阪・岡山間約160キロを工事費約1,700億円をもつて,46年度末完成を目途に43年3月工事に着手,現在鋭意工事中である。現在のところ,用地買収については,所要面積の約60%について買収ずみ,または買収がほぼ確定しており,工事についても長期間を要するトンネル,橋りよう,停車場部分を特に重点的に施行中である。駅は,新神戸(仮称,現三宮駅北方約1.5キロ),西明石,姫路,相生,岡山(以上,現在駅併設)が予定されている。
また,博多までの延伸については,第48回鉄道建設審議会(44年6月25日開催)で「山陽新幹線の博多までの延伸は全国的新幹線網の一環をなすものである。しかしながら,山陽本線及び鹿児島本線(門司・博多間)の輸送の現状から勘案して,本線を日本国有鉄道が線路増設工事として,早期に建設することは妥当と認める」との決議がなされた。国線は,山陽新幹線の博多までの延伸について,山陽本線岡山・門司間,鹿児島本線門司・博多間線路増設工事として,大臣あて認可申請を提出したが,それによると,工期約6年,工費4,800億円となつている。運輸省としては,申請内容について慎重に検討し44年9月12日これを認可した。
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