1 自動車検査等の充実強化


(1) 自動車検査の充実

  自動車の構造的欠陥による事故を未然に防止するため「道路運送車両法」に基づき,軽自動車および小型特殊自動車を除くすべての自動車に対して新規検査のほか,車種により1年または2年に1回の定期検査を義務づけ,自動車の安全性の確保に努めている。
  ところで, 〔I−(II)−37図〕のように年々激増する自動車数に対処して定期検査を実施するため,昭和43年度中に検査場を1カ所新設,11カ所を拡充,14コースを増設し検査要員を42名増員した。また,44年度においては自動車排出ガス検査場を1カ所新設,検査場11カ所を拡充,17コースを新設し,検査要員を49名(賃金職員18名を含む)増員する。
  また,検査施設の近代化を図るため,最近新設の検査コースについては自動化を進めており,また,検査記録も逐次電子情報処理組織により実施する計画である。

(2) 自動車の型式指定等

 イ 自動車の型式指定

      新型自動車のうち,同一型式が大量に生産されるものについては,自動車の型式指定制度により審査の結果,保安基準に適合し,かつ均一性を有するものである時は,型式指定を行ない,自動車の安全性の増進をはかつている。また,製作者の行なう完成検査に合格した自動車については新規検査の申請の際,現車呈示を省略させ,使用者の利便をはかつている。なお,昭和43年度中に157件の自動車の型式について指定したが,これは前年に比べ50件の増加である。また,指定自動車の生産台数は43年度中に223万台に達し前年に比べ24%増加している。

 ロ 軽自動車および原動機付自転車の型式認定

      軽自動車および原動機付自転車について,新たに生産されるものに対して審査を行ない,保安基準に適合し,かつ均一性を有するものであるときは,型式認定を行ない安全性の増進をはかつている。
      なお,43年度中の型式認定件数は46件であつた。

 ハ 自動車の保安装置の型式認定

      自動車に備える灯火,計器,後部反射器等の保安装置は種々のものが大量に製作されているが,これらの装置について保安上の技術基準に適合させるため一定の認定基準を設け型式認定制度を実施している。

(3) 自動車安全規制の強化

  自動車の安全性については,「道路運送車両の保安基準」により,自動車の寸法,制動装置,操縦装置,灯火類等について,詳細かつ広範囲に規制されているが,交通環境の変化等,実情に合つた改正を随時行ない安全性の強化を図つている。
  昭和42年度においては,大型自動車による事故の防止を目的として保安基準の改正を行ない,「土砂等を運搬する大型自動車による交通事故の防止等に関する特別措置法」により積載重量の自重計(積載重量を自動的に計量するための装置)を取り付けることを義務づけた。
  43年においては,自動車の走行状況,事故の形態等を考慮し,高速走行時および混雑した市街地における走行時の乗員保護の観点から規制強化項目を定め,同年7月に座席ベルト,安全まくら等12項目にわたつて保安基準を改正し,さらに44年6月には制動装置,消火器等5項目の規制強化を図つた。 〔I−(II)−38表〕また,さらに今後も引き続き自動車の構造装置面の安全性を高めるため,規制面における試験研究体制を強化するとともに,諸外国の規制動向を的確に把握し,わが国の国情に応じた安全対策を講じることとしたい。


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