4 トラックターミナルの整備と集配の合理化
道路整備の進展と車両の大型化,性能向上に伴い,トラック輸送の長距離化の現象が顕著となつてきたが,このようなトラック輸送における質的変化に伴い,大型路線トラックが都市の街路を運行し,集配を行なうことは,非能率であり,また,道路混雑の激化をもたらすので,集配は小型車により効率的かつ迅速に行なう必要がある。このため都市間輸送と集配輸送の結節点としてのトラックターミナルを都市外周部に倉庫,問屋,市場等の流通施設とともに整備することにより,流通過程の合理化と都市機能の増進を図る必要があろう。ターミナルでの荷役の手数により,トラック輸送の迅速性が損なわれるが,ユニットロードシステムの推進により,ターミナルでの積替,仕分荷役作業の機械化,単純化または省略により貨物の輸送速度の短縮および荷役コストの低減を図ることが必要である。また,集配作業を合理化するため,集配車に無線装置をとりつけ,できるだけ合理的輸送を行なうことにより,運行効率の向上を図るとともに,同一区域における交錯輸送によるロス排除の観点から同一区域の集配の荷を数社分まとめて共同集配するシステムを確立することも今後検討されなければならない。さらにこれらの業務を合理的に行なうためにコンピューターの共同利用を推進することが要請されよう。
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