3 定期船


  44年の定期船の活動状況を見ると 〔II−(I)−5表〕のとおり外国用船によるものを含めて総収入2,708億円(輸出1,513億円,輸入867億円,三国間328億円),総輸送量2,292万トン(輸出1,018万トン,輸入1,086万トン,3国間188万トン)と総収入は対前年比で15.9%増,総輸送量は8.9%増であり,伸び率は前年の17%,13%に比べて鈍化しているが,海運の全運賃収入に占める定期船運賃収入の割合は40.2%と2年ぶりに40%台に復帰した。これらの中には外国用船による分が収入で504億円,輸送量で462万トンとそれぞれ19%,20%と過去に見られない高い比率を占めていることは注目に値する。一方,航海数については,昭和45年4月現在の邦船の月間航海数 〔II−(I)−8表〕は115.6航海と対前年比2.5航海の減少となつた。これは加州航路に続き豪州航路がスペースチヤーター方式によりコンテナ化され合理化が進み,合計2.1航海減少したこと,および3国間航路が0・5航海減少したことが主たる原因である。従来順調に伸びていた三国間航路において45年4月では退潮が目立つており,極東/米州航路では航路を廃止する船社も現われているが,これは各船社が荷動きの多い自国貿易に主力を移したためであるとみられている。


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