2 賃金水準
商船船員の定期給与月額は,前掲の表のとおりであるが,44年平均を43年平均と比較してみると外航船は12.7%,内航の鋼船は18.1%,木船は18.5%の増加で43年とは異なり,ほぼ陸上産業と見合つた賃金上昇がみられる。賃金上昇は外航船より内航の鋼船,内航の鋼船より木船の上昇率が高い。これは船員需給のひつぱくによつて低水準部門の労働条件の改善を余儀なくされているためと考えられる。また,漁船船員の賃金はほとんど歩合給という体系であり,漁業の種類が異なればもちろん,同一漁業においても地域別あるいは月別によつて一定ではない。ここに代表的な漁種別の全国平均給与月額の推移を示すと 〔II−(II)−12表〕のとおりである。
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