1 わが国の輸送活動
45年のわが国の輸出は,193億1,769万ドルと前年に比べ20.8%の増加を示し,3年連続して20%台の伸びを記録し,輸入は,188億8,117万ドルと,前年に比べ25.7%の伸びを示した。
45年のわが国の貿易量は,輸出4,004万トン,輸入4億6,783万トン,計5億787万トンに達した。
45年の貿易量のうち,邦船による輸送量は,輸出1,544トン,輸入2億850万トンで,前年に比べそれぞれ8.0%,11.8%増加した。しかし,邦船の積取比率は,輸出38.6%,輸入44.6%となり,前年より輸出で0.2ポイント,輸入で3.5ポイント低下した。これは,わが国の外航船腹が,46年3月末には2,259万総トンと前年同月に比べて255万総トン,12.7%拡充されたものの,貿易量の伸びがこれを上回つたためである。
こうした状況のなかで,わが国海運は,輸出入物資の安定輸送を確保するため,積極的に外国用船を行ない,45年の外国用船による輸送量は,輸出644万トン,輸入8,635万トンと前年より輸出で1.0%,輸入で75.7%増加し,わが国外航海運活動に占める外国用船の比重は,輸出で29.4%,輸入で29.3%に達した。外国用船を含めた45年のわが国海運の積取比率は,輸出54.6%,輸入63.0%で,前年より輸出で1.5ポイント低下したが,輸入では2.2ポイント向上した。
45年のわが国の国際航空貨物量は,輸出6万,500トン,輸入4万8,600トン計11万5,100トンで,前年よりそれぞれ15.7%,34.0%,22.8%増加したが,増加率は前年より大幅に低下した。これは,テレビなどの弱電機器類のアメリカ向け航空貨物の停滞が主な原因と考えられる。わが国航空による輸送量は,輸出2万1,900トン,輸入1万5,600トンと前年に比べ,輸出で16.9%,輸入で16.5%増加し,積取比率は,輸出33.0%,輸入32.1%と前年に比べ,輸出で0.4ポイント向上したが,輸入で4.8ポイント低下した。
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