3 船舶輸出の状況


  わが国の造船業は,わが国海運のみならず世界各国海運に対し優秀な船舶を提供して,世界貿易の円滑な進展に貢献し,ひいては世界経済の発展の一助となつている。
  45年における輸出額(通関ベース)は5,436億円で,第1位の鉄鋼に次いで,自動車と並んで2位を分けあつている。
  輸出船受注量はここ数年高水準に推移してきており,45年度は376隻,1,256万総トン,1兆1,497億円と総トン数で前年度比46%増,金額では90%増と驚異的な伸びを示した。
  輸出船の仕向地別の受注実績をみると,便宜置籍国のリベリア,パナマが66%を占めている。東南アジア向けの輸出船は全輸出船の3%,344億円である。また,共産圏からも久し振りに2隻の受注があつた。
  20万重量トン以上の超大型油送船の受注量は38隻,507万総トンで全受注量の40%である。この中には世界最大の47万重量トン型2隻が含まれている。また,兼用船の受注量は18隻171万総トンで全受注量の14%であつた。


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