4 ボート工業の現状


  最近,週休2日制を採用する企業が増えはじめ,所得の向上と相まつて週末レジヤーは次第に大型位する傾向にあり,ヨツト,モーターボートなどを楽しむ人々も急速に増えている。このため,レクリエーシヨン用ボートを中心としたボート工業は,にわかに脚光を浴びるに至つた。
  わが国におけるボートの生産は, 〔II−(IV)−3図〕のとおり,41年までは年間4,000隻(生産高7億円以下)に満たないものであつたが,最近4年間の伸びはいちじるしく,45年度は3万隻,72億円をこえる実績を示した。

  しかし,ボート工業界は造船業とはいいながら,自動車,化学,アルミ,ゴム等の業種から進出したものが多く,また,ボートの所有形態は自家用が主であることから,その安全の確保,需要に対応する船置場の確保など,従来の造船業における生産行政とは異つた多角的な行政を推し進める必要がある。


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