3 航空機騒音の防止対策
以前より,東京および大阪国際空港において,離着陸の航路を指定し,ジエツト機の深夜の離着陸を禁止し,また47年4月より福岡も含めて,学校,病院,共同利用施設等の騒音防止工事の補助等を実施しているが,47年度には民家の防音工事に関する調査を実施することにしており,将来一般民家についても防音工事の補助をすすめることを考えている。また45年度より飛行場周辺の建物の移転補償を行なつており,予算額も飛躍的に増加している。
今までは騒音発生源である航空機に対する騒音規制はなかつたが,今後,1969年にICAOにおいてとりまとめられた「航空機騒音基準適合証明制度」に基づいて,個別の飛行機の騒音排出基準を制定することを予定している。しかし航空機騒音を大幅に低下させることは技術的に非常に困難であり,根本的な騒音対策としては空港周辺の土地利用計画を行なうことであるが,今後はこのような環境計画を含めて空港整備をすすめていく必要があろう。
なお,昭和47年3月に運輸省において「航空機騒音緊急対策」をとりまとめ,東京,大阪両国際空港における航空機発着制限およびエンジンテストの制限を強化し,騒音障害防止のための対策を強化充実することとした。
また,47年7月航空局に騒音対策課を新設し,航空機騒音防止対策の強化を図つた。
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