1. 日本国有鉄道


  国鉄は,大都市通勤輸送対策工事として,東京および大阪付近における線路増設,停車場設備の増強等を実施して輸送基盤の強化を推進している。
  46年度は,常磐線綾瀬・我孫子間の複々線化工事を完成し,地下鉄9号線との相互乗入れを開始した。このほか,東海道線東京・小田原間複々線化(一部3複線化)および東京・千葉間の複々線化(東京・津田沼間47年7月完成)の工事を継続中である。また,都市周辺地区の輸送増に対処するため,横浜線・小机・八王子間,成田線佐倉・成田間の複線化工事に着手した。
  停車場設備については,西日暮里,天王台および北柏の各駅を新設し,上野駅の改良,東京駅地下乗降場の新設,幕張電車基地の新設等の工事を継続中である。
  一方,大阪付近では,線路増設として,片町線長尾・四条畷間の複線化工事に着手した。
  停車場については,大阪環状線8両運転にともなうホーム延伸等の改良工事および野州電車基地新設工事等を完成した。また,網干電車基地新設等の工事を継続中である。
  そのほか,大都市通勤用として,103形式の電車を主体に209両を投入するとともに,変電設備の増強工事および自営電源設備の増強工事を継続施行した。


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