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1. 地方バスの問題点いわゆる過疎地域において顕著にみられるバス運行確保問題は,人口の減少,自家用車の普及等による輸送需要の減退と近年の労働力不足を背景とした賃金上昇を中心とする輸送コストの上昇の結果,年々深刻の度を加えており,その不採算路線の休廃止申請は増加する一方である。近年においては,このような傾向は過疎地域のみにとどまらず,これらの地域の周辺地域にも及ぶに至つている。これらの地域においては,バスは,いわば最後の公共輸送機関であり,これを維持する社会的要請も大きい。従来不採算路線を運行する事業者は主として他の黒字路線の収益によつてその赤字を補てんしてきたが,諸経費の上昇によつてそれにも限界を生じており,これら地域におけるバス運行確保対策はきわめて重要かつ急迫した問題となつている。
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