1 船員賃金の概況


  船員の賃金水準は,陸上労働者の賃金水準同様若年労働力のひつ迫による初任給の上昇,諸物価の上昇などの要因が重なつて葎年上昇している。 〔II−(II)−17表〕は,船員と陸士労働者の定期月額給与を比較してみたものである。

  これによると,商船船員の定期月額給与は,海上労働という特殊性のため,陸上労働者に比べ高くなつている。
  これを規模別にみると,3,000トン以上の船員(主に外航)と雇用規模500人以上の陸上労働者(大手会社)との給与の格差が38.3%であるのに対し,3,000トン未満の船員(近海,内航)と雇用規模30〜99人(中小会社)との給与の格差は23.7%となつており,内航船員の給与は,外航船員のそれに比較して相当低い。


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