3 造船関連工業製品の輸出入
46年の造船関連工業製品の輸出は, 〔II−(IV)−7表〕のとおり総額1,829億円,前年比14%増で,この内訳は,間接輸出(輸出船搭載分)が前年比16%増の1,541億円,単体輸出は前年比2%増の288億円であつた。輸出比率(輸出額/生産額)はここ数年50%台で推移している。
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間接輸出については,輸出船建造量の伸びによつて順調な伸びを示した。単体輸出については,従来年率20%の伸びを示していたが,46年の為替変動の影響によつて前年比2%の増加にとどまつた。単体輸出の34%を占める東南アジア市場は主として中小型ディーゼル機関,プロペラ,船外機等であつて,東南アジア諸国の外貨不足と為替変動の影響によつて前年比16%減の98億円となつた。ヨーロッパ市場については,船舶建造量の増加による関連工業製品の需要の増大とわが国製品の優秀性が認められたことによつて,タービン,ポンプ,クランク軸等が伸び,前年比44%増の79億円となり,とくにイギリス,ノルウエー,スペイン等の造船国向けが増加した。その他の地域は横ばいであつた。
46年の関連工業製品の輸入は,197億円であつた。このうち80%は輸出船用のもので船主支給,船主指定品として輸入されている。近年わが国製品の優秀性が認められ,輸出船への輸入品搭載比率は減少しつつあつたが,今回の円切上げによつてわが国製品の価格が割高になることから一部製品について輸入の増大が懸念されている。
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