3 工業標準化の促進


  船舶工業の標準化は,ぎ装品類等単体の日本工業規格を主体として推進してきたが,標準化の効果をより拡大するために,設計工作,公害防止等の面でも標準化が進められつつある。関係団体においても,取引の合理化のための標準仕様や,設計合理化のための中小型船機関室ぎ装設計等の団体規格の制定が進んでいる。
  また工業標準化の国際協力としては,国際標準化機構における救命艇および救命設備関係の幹事国として,救命器具類の国際規格案作成など積極的に活動しており,48年秋には第8回国際標準化機構造船専門委員会東京会議を開催することとしている。
  今後の工業標準化においては,(1)公害防止や安全確保など,行政の重点と機能的に結合しつつ,JISの体系的整備を促進すること,(2)JISと団体規格との関連を密接にするため民間における工業標準化活動を積極的に推進すること,(3)最近における経済の国際化の進展により,国際規格とJISとの調整など,国際標準化事業の促進が課題としてあげられる。


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