2 旅客輸送


  昭和46年度の旅客輸送量は, 〔III−12表〕のとおりであり,前年度比約6%の増加にとどまつた。このように伸び率が低下したのは,46年度の景気の停滞が大きな原因となつているが,7月に起きた2件の事故も影響している。

  旅客輸送にみられる特徴としては,長距離旅客の増大があがられる。これは,空港の整備に伴う増便等により長距離直行路線(ビームライン)の供給力増強がはかられたことによる一方,東京-大阪-福岡線の短距離幹線の需要は伸び悩んだ,これは,上記長距離直行路線の増強がない状態において,乗り継ぎによりこれら区間の需要がまかなわれていたものが長距離直行路線へ転移したことによるものである。
  前述のとおり,東京,大阪における空港処理能力が限界に達していることからみて,今後ともこの傾向は続くものと思われる。


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