2 民間事業者による施設整備


  民間事業者による47年度の設備投資実績(一部見込み)は,9兆1,742億円(工事ベース)で,前年度に比べ8.9%の伸びを示した。
  これに対して,47年度の運輸事業の設備投資実績は,1兆591億円(工事ベース)で,前年度に比べ6.0%の伸びを示した。
  設備投資額の前年度比を業種別にみると,自動車ターミナル業が2.3倍,自動車道事業が1.5倍と大幅に伸びたのに対し,港湾運送業,航空運送業,航空関連施設業は減少した。

(1) 民営鉄道業においては,大都市交通対策としての新線建設,複々線化の推進等輸送力の増強,安全確保のための諸施設,冷房設備等を中心として1,909億円の投資を行つた。

  主な投資項目では,線路設備368億円(46年度比43.4%増),停車場設備86億円(同40.8%増),電路設備203億円(同30.1%増),諸構築物315億円(同37.0%増)となつている。

(2) 海運業においては,外航船舶で3,732億円,内航船舶で1,139億円の投資を行つた。

  外航船舶では,コンテナ船建造が一段落したことや,不定期船市況が低迷していることなどから,定期船,一般不定期船に対する建造投資は前年度に比べ全体で3.5%減少したが,油送船や兼用船に対する建造投資は前年度に比べそれぞれ65.0%,24.9%増と相変らず大きい。47年度の計画造船量は37隻330万総トンで前年度に比べ2.5%の増加となつた。また,自己資金船の建造量は89隻163万総トンで前年度に比べ20.9%の減少となつた。
  内航船舶では,カーフエリー,旅客船,専用船の投資が前年度に比べそれぞれ59.1%,52.7%,44.5%増加したが,貨物船,油送船は大幅に減少した。

(3) 航空運送業においては,航空機・資材で702億円(前年度比26.9%減),地上施設で284億円(前年度比62.9%増)の投資を行つた。

  航空機・資材の減少は,需要増鈍化に対応した投資の差し控えであり,地上施設の増加は新東京国際空港を中心とした投資である。

(4) ホテル業においては,投資の60%を占める建物を中心として498億円の投資を行つた。

  これは,旅行需要の増大と都市機能の充実に対する投資である。運輸事業の設備投資資金調達実績は 〔4−3表〕のとおりである。

  47年度は,内部資金2,826億円,外部資金7,821億円で前年度に比べ内部資金17.7%増,外部資金3.2%増と内部資金の増加が大きかつた。
  これは,航空運送業において,設備投資額1,064億円のうち416億円を占める内部資金が前年度136億円の約3倍になつたのに反し,外部資金のうち社債・特殊債,外資が大幅に減少したことによるものである。


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