1 造船工業及び造船関連工業


(1) 造船工業

  昭和47年の世界の新造船進水量は 〔5−11図〕のように2,671万総トンで7.4%増加し,このうち,我が国の進水量は1,287万総トンで7.3%の伸びを示した。世界の新造船進水量に占める割合は48.2%と,ここ数年48%台を占め,連続17年間世界一である。

  47年度の我が国の新造船受注量は,524隻,2,147万総トン,1兆9,155億円で過去最高であつた45年度に比べ隻数は下回るが総トン数,受注額では史上最高を記録した。前年度に比べてみると,隻数で31.3%増,総トン数で43.4%増,受注額で37.7%増となつている。このうち,国内船は369万総トン,3,649億円で前年度のほぼ半分に激減したが,一方,輸出船は1,778万総トン,1兆5,506億円で前年度の2倍となつた。これを輸出国先別にみると,リベリアが全体の47.0%,パナマ17.3%,ノルウエー15.1%と3か国で80%近くを占めている。輸出船受注においては,国際通貨不安に対して円建契約も普及し,310隻,1,757万総トン,1兆5,213億円と全輸出船量に占める割合は総トン数,金額でそれぞれ99%及び98%にものぼつた。
  なお,48年3月末の我が国の新造船手持工事量は,主要造船所32工場における500総トン以上の商船で469隻,3,529万総トン,3兆519億円で,これまで最高であつた47年3月末を上回り,総トン数の伸び率は前年同月比25%と上向いた。我が国の新造船手持工事量は47年12月末で世界全体の46%を占めている。
  我が国の造船工業は,世界的な船腹不足を背景に急速に成長発展を遂げてきており,46年末の円切り上げによる国際通貨不安,世界経済の停滞とこれに伴う海運市況の不振等により,新造船受注は,一時期停滞した。しかしながら,47年度下半期よりの海運市況の好転,世界的なエネルギー需要の増大,円再切り上げの思惑等によりタンカーを中心とする発注量の増大は,わが国造船業に再び大量の工事量を確保させることとなつた。

(2) 造船関連工業

  47年の造船関連工業製品の生産額は,建造量の立ち直りを反映して順調に拡大し 〔5−12図〕のように,4,673億円に達し,前年に比べて16.9%の伸びを示した。

  造船関連工業製品の輸出も2,358億円で前年に比べて28.9%増となつた。この内訳をみると,間接輸出(輸出船塔載分)の伸びは1,873億円で,前年に比べて21.5%増,単体輸出は485億円で68.4%増と,特に単体輸出の伸びが著しい。造船関連工業製品の輸出は,輸出船建造量の伸びとともに着実に伸びてきている。


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