2 幹線輸送


  主要幹線における47年度の旅客輸送量は 〔I−(I)−4表〕のとおりで,新幹線は山陽新幹線の開業等により,前年度に比べ26.3%の大幅増となつたほか,在来線の各線区とも好調な伸びを示した。しかし,新幹線の影響を受けた東海道,山陽の両線が前年度を下回る結果となつた。

  新幹線については,47年3月15日の岡山開業に伴うダイヤ改正で,1時間当りの運転を「ひかり」及び「こだま」の各4本のダイヤとし,47年10月及び48年3月には,新大阪・岡山間を中心に輸送力の増強を行つたほか,「ひかり」2本,「こだま」4本の増発を図るとともに,「こだま」の47編成中24編成の16両化を推進した。このような輸送力増強を背景とした47年度の新幹線の輸送人員は1億985万人となり,単年度としては,初めて国民1人当り1回以上新幹線を利用したこととなつた。
  在来幹線については,47年10月,羽越線,白新線の電化が完成され,裏日本を走る日本海縦貫線全線の電化が完成されたのを機に,裏日本を中心に主要各線の列車増発,スピードアツプを図つた。また,新幹線岡山開業以来顕著な長距離旅客の増加に対応して,山陽・九州線の大阪,岡山始発の特急を増発する等,高速列車網の整備充実に努めた。


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