第1節 船舶の安全対策


  所得の増加,労働時間の短縮等による最近のレジヤー人口の増大に伴い,モーターボート,ヨツトその他小型船舶が広く普及し,また,小型漁船の操業区域が遠距離化してきたこと等により,これら小型船舶の海難が増加していることにかんがみ,小型船舶の安全性を向上させる必要がある。
  このため,船舶安全法の一部が改正され,同法の適用範囲が拡大されるとともに,小型船舶検査機構を設立し,昭和49年5月以降小型船舶に対する検査を実施することとなつた。
  一方,近年の輸送の合理化の要請に応じ船舶の専用化,大型化が進んでいる。また,水中翼船,エアクツシヨン艇等の特殊船舶が増加するとともに,海上交通の様相はますます複雑多様化,ふくそう化し,海難の多発と災害規模の拡大の可能性を多分にはらんでいる。このような情勢に対処するため,下記の施策を実施するとともに,将来における安全対策について検討を進めている。


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