2 主要国の旅行収支


  1971年における主要国の旅行収支の状況は, 〔IV−31表〕のとおりであるが,収入の面では,スペイン,フランス,スイスをはじめヨーロツパ諸国の好調さが目立ち,増加率でみると,オランダの36%増,ギリシヤの57%増,ポルトガルの37%増,ユーゴスラビアの31%増等が著しい。支出の面では,西ドイツ,スイス,ユーゴスラビア,日本等の伸びが著しく,ユーゴスラビアは69%,日本は62%の増加をみせている。

  送り出し市場として重要な地位を占めている米国は,収入・支出とも第1位であり,また西ドイツは,支出において米国に次いで第2位であり,旅行収支の赤字額は20億ドルと米国をしのいでいる。
  米国の旅行収支は,毎年その赤字が増大しており,政府は赤字幅の縮少対策に頭を悩ましている。ちなみに,1971年の国際収支の赤字は,前年比27.7%増の296億ドルに達しておりうち旅行収支の赤字は6%を占めている。


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